スリランカ旅行を「できるだけ安く済ませたい」と考えていませんか?
HISやJTBなどの格安パッケージツアーや現地の激安オプショナルツアーは、一見お得に見える一方で、窮屈な行程や選べないホテル、イマイチな食事、英語のみの案内など、せっかくの旅を楽しみきれない落とし穴も隠れています。

この記事では、代表的な格安ツアーの実態と注意点を整理しつつ、価格をおさえながらも、自分好みの観光と予算を両立させるスリランカ旅のつくり方をご紹介します。
スリランカ旅行の格安ツアー
まずは、日本発着の格安パッケージツアーと現地発着の格安ツアーについて整理します。
日本発のパッケージツアーには、HISやJTB、楽天トラベル、近畿日本ツーリストなど大手各社が提供するフリープラン(航空券+ホテル)や周遊ツアーがあります。
また、現地発のツアーとしては、VELTRAやGetYourGuide、Viatorなどで予約できる小規模オプショナルツアーが豊富です。それぞれ典型的な格安プランの例を表にまとめます。
日本発の格安パッケージツアー例

日本発の格安ツアーでは、航空券とホテル宿泊がセットになったフリープランが主流です。
経由便(乗継便)や格安ホテルを利用することで、5日間前後の旅行が総額10~15万円程度に抑えられる場合もあります。以下に主なプラン例を示します。
| ツアー例 (発着地) | 日数 (宿泊数) | 料金 (目安) | 食事 | 主な訪問地 内容 | 航空会社 |
|---|---|---|---|---|---|
| コロンボ4日間フリープラン(成田) *航空券+ホテルのみ | 4日間(2泊) | 約 8.2万円~ kamome-travel.jp | 朝食2回 | コロンボ滞在(自由行動) | キャセイパシフィック航空(乗継) |
| コロンボ5日間フリープラン(成田) *空港送迎付き | 5日間(3泊) | 約 12.6万円~ 4travel.jp | 朝食3回 | コロンボ滞在(自由行動) | スリランカ航空(直行便) |
| スリランカ6日間周遊ツアー(成田) *世界遺産観光付き | 6日間(4泊) | 約 13.5万円~ 4travel.jp | 朝食4回 | シギリヤ・ダンブッラ・キャンディ等 | スリランカ航空(直行便) |
※上記は一例です。実際の価格は出発時期や為替レートによって変動します。
また、航空会社を直行便のスリランカ航空にすると費用は高めですが、乗り継ぎ便を利用すればさらに割安なツアーも見つかります。
例えば、成田~コロンボ往復を香港経由にし、郊外のリーズナブルなホテルに泊まる4日間プランが約6〜7万円という激安価格で販売されていました。一方、直行便利用や内容充実のツアーでは5~6日間で12~15万円前後が一つの目安です。
現地発の格安オプショナルツアー例
スリランカ到着後に参加できる現地発着ツアーも、多彩なラインナップがあります。


日帰り観光や少人数向けの周遊ツアーが中心で、言語は英語案内が一般的ですが、日本語ガイド付きのプライベートツアーも一部利用できます。料金は内容や所要時間によって様々ですが、日本の旅行会社経由より割安な設定が多いです。代表的なツアー例を以下にまとめます。
| ツアー名・内容 | 料金(目安) | 所要時間 | 言語 | ポイント(主な見どころ) |
|---|---|---|---|---|
| シーギリヤロック日帰りツアー(貸切) *世界遺産シーギリヤ&ダンブッラ観光 | 約 ¥27,000~veltra.com | 1日(約12時間) | 日本語ガイド | 専用車で移動。世界遺産シーギリヤと石窟寺院ダンブッラを終日観光 |
| 4大世界遺産周遊ツアー(貸切) *シーギリヤ・ダンブッラ・ポロンナルワ・キャンディ | 約 ¥86,000~veltra.com | 3泊4日 | 日本語ガイド | 専用車で文化三角地帯を周遊。主要遺跡とキャンディ仏歯寺を網羅 |
| ヤーラ国立公園サファリ(混載ツアー) *ジープで動物探察 | 約 $25(約¥3,700)viator.com | 半日(7~12時間) | 英語ガイド | 他の旅行者と乗合い。ヤーラ国立公園でのサファリ体験 |
| ゴール&川下り日帰りツアー(混載) *ゴール旧市街+川サファリ+ウミガメ保護区 | 約 $85(約¥12,000)viator.com | 1日(8~10時間) | 英語ガイド | ゴールの要塞旧市街観光に加え、ボートサファリやウミガメ見学も含む |
現地ツアーは、VELTRA(日本語サイト)では日本語ガイド付きの貸切ツアーが人気です。
例えば「シギリヤ&ダンブッラ日帰り(日本語ガイド付き貸切)」は約2.7万円で提供されており、口コミ評価も高いです。一方、ViatorやGetYourGuideなど英語圏のサイトでは、英語ガイドの格安ツアーが豊富です。
英語ツアーなら、ヤーラ国立公園のジープサファリがたった25ドル(約3千~4千円)という破格で参加できる例もあります。ただし言語面のハードルを考慮し、自信がない場合は日本語対応のオプショナルツアーを選ぶと安心です。
格安ツアーの主な問題点
上記のように格安ツアーには魅力的な価格メリットがありますが、「せっかくの旅行を存分に楽しむ」という視点ではいくつか注意すべき問題点があります。



ここでは、格安パッケージツアーや安価な現地ツアーに共通する主なデメリットを整理します。
旅程の自由が制限される
パッケージツアーはあらかじめ決められた日程・コースに従って観光するため、旅行者の自由度は低めです。
実際、大手ツアーでは主要観光地を巡る定番コースに集中しがちで、途中で予定を変えたり行き先を追加したりといった柔軟性はほとんどありません。



自由時間も少なく、「自分の行きたい場所に行けない」という不満につながることがあります。
ホテルの選択肢・質の問題
格安ツアーでは宿泊ホテルを自分で選べず、旅行会社指定のホテルに泊まるのが通常です。
コスト削減のため経由便利用や格安ホテル利用で価格を抑えるケースも多く、必然的に宿泊施設のグレードは最低限になる傾向があります。
ホテルの立地が悪かったり設備が古かったりしても変更は難しく、「旅の満足度はホテルで決まる」と考える人には不満が残るかもしれません。



スリランカにはヘリタンスカンダラマなどのバワ建築ホテルがありますからん。ホテルは自分で選びたい方も多いかと思います。
(関連)スリランカで有名なバワ建築ホテル15選を一覧にして紹介!女子旅にもぴったりな極上リゾート!
ツアー食事の品質
団体ツアーには観光中の食事(昼食・夕食)が組み込まれている場合が多いですが、大人数向けに画一的なメニューになりやすく、料理の質は高くないことがしばしばあります。「激安ツアーで行くレストランは美味しくない」と言われることもあり、その理由は予算の制約と受け入れ先の事情にあります。



正直格安ツアーでこれが一番きびしかったです。。
旅行会社は限られた予算内で団体を受け入れてくれる店を手配しますが、安くて美味しい人気店はそもそも団体予約を取らないため、どうしても「安い上に美味しくもない店」に行かざるを得なくなるのです。
また団体行動ゆえに好きな時に好きな物を食べられないストレスもあります。
言語の問題(現地発ツアー)
英語が不得意な旅行者にとって、海外の格安現地ツアーに参加することには言語の不安がつきまといます。
安価な現地ツアーではガイドやドライバーが英語のみ対応というケースが多く、説明を十分理解できなかったり意思疎通に苦労したりする可能性があります。
日本語ガイド付きのプランはその分料金が高めに設定される傾向があります。
例えばHIS経由で日本語ドライバーをリクエストすると1日あたり追加1万円程度かかるとの情報もありますが、英語だけのツアーに参加して「説明が分からなかった…」という事態になればせっかくの体験も半減してしまいます。言葉の壁は格安ツアー利用時の大きな懸念点と言えるでしょう。



以上のように、安さゆえの制約が格安ツアーには存在します。
「安い代わりに多少の不便は我慢する」という割り切りが必要ですが、旅慣れた方や若年層ならともかく、せっかく時間と費用をかけて行く旅行でストレスを感じてしまっては本末転倒です。
プライベートツアーを自分で組む選択肢
格安ツアーのデメリットを踏まえ、「それなら自分で旅程を組んでしまおう!」というのも一つの手です。
スリランカ旅行ではタクシーチャーター(専用車の貸切)を活用することで、驚くほど自由で充実した個人旅行を実現できます。ここでは、現地のサービスを利用してプライベートツアーを組む選択肢とそのメリットについて紹介します。
タクシーチャーターで自由な旅程に
スリランカでは観光用の車と運転手をチャーターする「ツーリストカー」というサービスが一般的に普及しています。1台車ごとに運転手付きで貸し切りできるため、行き先や滞在時間を自分達の希望通りに決められます。



ドライバーは主要観光地に精通しており、ドア・ツー・ドアで案内してくれるので移動もスムーズです。
特に日本人旅行者向けに、現地で日本語対応してくれるタクシーチャーター会社も存在します。例えばスリランカ政府公認のドライバーを採用する「ランカミー」は、日本人スタッフが運営する会社で、日本語での事前旅程相談や見積もりにも対応しています。
料金も明朗で、距離・時間無制限の定額パッケージを採用しており追加料金の心配がありません。日本語を話せるドライバーも在籍しており、英語が苦手な人でも安心して利用できる点が大きな魅力です。


費用面でも、タクシーチャーター+個人手配の旅は大手ツアーと比べて大幅に抑えられます。
ランカミーでは日本語ドライバーオプションも格安で提供しており、HIS経由では1日1万円追加と言われる日本語ドライバーが1日4,000円ほどの追加料金で手配できます。
3人グループ・5泊6日周遊のモデルケースでは、航空券(成田~コロンボ往復エコノミー)約6~8万円+中級ホテル5泊約5万円+チャーター車6日間約9万円(※1台あたり)となり、一人当たり15万~18万円程度で収まる試算です。
これは大手パッケージツアー(6日間)の半額程度の水準で、なおかつ行程の自由度や満足感は格段に上回ります。実際に比較すると、費用は約50%で済み、行き先の自由度◎、日本語サポート◎、訪問場所の充実度◎と、総合的に見ても個人チャーター旅行の方が高コスパであることが分かります。
現地の日系オペレーターに旅程を相談
「自分で全部手配するのは不安…」という場合でも、ランカミーでにオーダーメイドの旅程を無料で相談できるサービスがあります。利用者の要望を丁寧に聞き取り、希望に沿ったツアープランをプロデュースするため、上質な旅をお手頃価格で実現できると良い口コミをもらっています。



また、ランカミーのプラチナプランはガイドと同等の資格をもつショーファーガイドをアテンドさせるサービスを提供しています!




このようなプライベートツアー(いわゆるプラチナプラン)であれば、専属ガイドが同行して観光地で丁寧な解説をしてくれるため、団体ツアーに引けを取らない充実の観光体験が得られます。
しかも自分たちだけの貸切旅行なので、観光ルートのアレンジも自由自在、他の参加者に気を遣うこともありません。たとえば「世界遺産も秘境もアーユルヴェーダも全部体験したい」「コロンボは飛ばして地方をじっくり巡りたい」といった個別の希望にも応えてもらえます。
専用車チャーター+日本語ガイド同行となる分コストは上がりますが、それでも大手のデラックスツアー並みの価格で極上のオリジナル旅が実現するケースもあります。
以上のように、スリランカ旅行を思い切り楽しむためには、安易に格安ツアーに飛びつくのではなく、自分に合った旅の形を選ぶことが重要です。時間や予算に余裕があるなら、タクシーチャーターや日系現地オペレーターを活用してオーダーメイドの旅に挑戦してみてはいかがでしょうか。格安ツアーでは味わえない自由度と満足感で、きっと「せっかくの旅行」を存分に楽しむことができるでしょう!







