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スリランカ観光のベストシーズンはいつ!?乾季と雨季の時期を見極めよう!

リランカ観光のベストシーズンはいつ!?乾季と雨季の時期を見極めよう!

エメラルド色の島スリランカに行くなら、やはり気になるのは「いつがベストシーズン?」という点ですよね。

Dilshan

実はこの国、行くエリアや目的によって最適な時期が異なるんです。

ゆき

南国の楽園スリランカは一年中どこかしらでベストシーズンを迎えており、上手にプランを立てれば一年中いつでも快適な旅行が可能です。

この記事では、スリランカの気候特徴をひも解きながら、地域別および旅行の目的別にベストシーズンを網羅的に解説します。

古代遺跡の世界遺産巡りやアーユルヴェーダ体験、サファリでの野生動物観察、ビーチリゾートでの海水浴、紅茶の名産地巡りまで、「スリランカ観光 ベストシーズン」のすべてがここに!

旅行初心者の方でも安心して計画できるよう、季節ごとの特徴やおすすめ時期をわかりやすくご紹介します。それでは、スリランカの魅力を最大限楽しめるタイミングを一緒に見つけていきましょう。

目次

スリランカの気候とベストシーズン概要

スリランカは日本の北海道ほどの大きさながら、赤道に近い熱帯モンスーン気候です。年間を通じて平均気温は高めで(一部高地を除き日中は27~30℃前後)、南国らしい暑さと日差しがあります。

Dilshan

ただし一口に南国といっても四季の代わりに「乾季」と「雨季」が存在し、そのタイミングが地域ごとに異なるのが大きな特徴です。

島の南西側と北・東側でモンスーン(季節風)の影響が逆になるため、地域によってベストシーズンが真逆なのです。

スリランカの年間平均降水量分布(mm)

スリランカの年間平均降水量分布(mm):南西高地(赤色系)は年間降水量が非常に多く、北部・南東部(青色系)は比較的少ないことがわかる。地域ごとの雨量差がベストシーズンの違いに直結している。

一般的に、南西部(西海岸~南海岸)は赤道側からの南西モンスーンの影響を受け、雨季が4~6月頃と10~12月頃、乾季が12~翌3月頃になります。特に5~6月と10~11月はスコール(熱帯のにわか雨)が頻繁で降水量もピーク。一方、12~3月は晴天が多く安定した天気となるため、この時期に南西部のビーチや都市観光を楽しむ旅行者が増えます。

それに対し、北部・東部(東海岸~北中部含む)はベンガル湾側からの北東モンスーンの影響を受け、雨季が10~翌1月頃、乾季が5~9月頃と南西部とは正反対です。雨季のピークは11~12月で北・東エリアにまとまった雨が降りますが、乾季は期間が長く6~8月はほとんど雨が降らない年もあるほど安定しています。

スリランカのモンスーン

さらに、中央高原エリア(中央部の山岳地帯)は標高が高いため気温は平地より低く涼しいですが、降雨は主に南西モンスーンに左右されます。雨季は5~7月および10~11月を中心に長めで、乾季は1~3月頃とされます。

ゆき

年間を通じて雨がちで「これぞ乾季!」という時期が短い点が特徴です!高原では朝晩冷え込み、乾季でも上着が必要になるほどです。

以上のように、スリランカは大きく南西部と北・東部で気候パターンが逆になり、中央高原はまた別の気象リズムを持っています。このため「スリランカのベストシーズン=○月」と一概には言えません。

Dilshan

行きたい地域によって旅行の適期が変わるのです。

ゆき

ただし視点を変えれば、スリランカは一年中どこかがベストシーズンとも言えます。

例えば日本の冬(12~2月)に南西海岸リゾートが乾季で楽しめる一方、日本の夏休み(7~8月)には東海岸や北部が乾季で観光に適しています。うまく地域を選べばいつ行っても見どころを満喫できるのがスリランカの魅力です。

豆知識: スリランカでは年間を通して日中に激しいスコールが降ることがありますが、雨は大抵短時間で止みます。雨季でも一日中土砂降り…ということは少なく、雨上がりには空気が涼しくなって意外と快適に観光できたりします。また近年は気候変動の影響で「乾季なのに雨が多い」年もあり、天気は運次第な面もあります。少々の雨なら織り込み済みで計画してもOKですよ。

では次に、エリアごとに詳しいベストシーズンと季節の特徴を見ていきましょう。

地域別のベストシーズン

スリランカを大きく南西部エリア、北部・東部エリア、中央高原エリアに分けて、それぞれの気候と観光に適したシーズンを解説します。各地域ごとの代表的な観光スポットやイベントも交えつつ、いつ行くのがベストかチェックしてみましょう。

南西部(西海岸・南海岸)のベストシーズン

西海岸と南海岸

対象エリア: コロンボ、Galle(ゴール)、ベントタ、ヒッカドゥワ、ミリッサ、マータラ、ヤーラ国立公園(南東部)など、西~南にかけての沿岸エリアおよび周辺地域。

南西部は一年で最も快適なのが11月下旬~3月頃です。この時期は南西側が乾季にあたり、雨が少なく晴天率が高いです。特に12月~2月は青空が広がりやすく、気温も一年で相対的に低め(といっても日中は30℃前後ありますが湿度がやや低く過ごしやすい)になります。

ヨーロッパからの避寒リゾート客も集まるハイシーズンで、ビーチリゾートでは海が穏やかでシュノーケリングやダイビングにも向いています。

ゆき

たとえばゴールやベントタ、ミリッサといった人気ビーチでは12~3月がベストシーズンで、透明度の高い海と綺麗な夕日を楽しめます。

南西部では5月~6月および10月~11月にかけて雨季のピークがあります。この時期は短時間の激しいスコールが頻発し、海も荒れるため遊泳やマリンスポーツには不向きです。

ヤーラ国立公園(南東部)のサファリも、5~6月は道路がぬかるみジープで入れない区域が出ることがあります。ただし7~8月になると雨量は減少傾向。南西モンスーン期とはいえ小康状態の日も増えるため、夏場でも小雨決行で観光することは可能です(この時期は欧米観光客が少なくホテル料金も下がる穴場シーズンです)。

👉 ポイント: 南西部では12~3月が観光ハイシーズン。一方、雨季にあたる5~6月や10~11月はオフシーズンで旅行客も減ります。オフシーズンにあえて訪れれば、航空券やホテル料金が割安になるメリットがあります(例年5月・6月、10月・11月頃はローシーズン価格で予約できることが多いです)。天気予報と相談になりますが、「多少雨でも構わないから安く行きたい!」という方は検討してみる価値ありです。

このエリアにはゴール旧市街と要塞(世界遺産)やコロンボ市内観光など文化的スポットも点在しますが、やはりビーチリゾート滞在ホエールウォッチングがハイライトでしょう。

ミリッサ発のホエールウォッチングは12月~4月がシーズンで、期間中は高確率でシロナガスクジラやマッコウクジラに出会えます。南西部に行くならこの時期が断然おすすめです。

ホエールウォッチング

北部・東部エリア(東海岸・北中部を含む)のベストシーズン

北部・東部エリア

対象エリア: ジャフナ半島、トリンコマリー、アルガンベイ、パッシクダ、ポロンナルワ、アヌラーダプラ、シギリヤ、ダンブッラなど、島の北部および東海岸沿い、および文化三角地帯(北中部の古都遺跡エリア)。

北部・東部方面は5月~9月が乾季で観光のベストシーズンです。特に6~8月は快晴の日が続き、雨にほとんど当たらない年もあるほど安定しています。

ちょうど日本の夏休みシーズンにあたるため、この時期に東海岸ビーチリゾートを訪れる日本人観光客も増えてきました。たとえばトリンコマリーパッシクダでは5~9月が海のオンシーズンで、透明度抜群の海でシュノーケリングやダイビングを満喫できます。

Dilshan

またサーファーに人気のアルガンベイも波が良くなるのは4~9月で、国際サーフィン大会が7月頃に開催されるほどです。

内陸の文化三角地帯(シギリヤ・ポロンナルワ・アヌラーダプラなど北中部の遺跡群)も同様に、雨が少ない5~9月頃が遺跡観光に適した時期とされています。

文化三角地帯

特に7~8月は後述するように近隣のミンネリア国立公園で野生ゾウの大集合(エレファント・ギャザリング)が見られるベストタイミングでもあります。遺跡巡りとあわせてサファリも楽しめるため、夏場の北中部は見どころ満載です。

一方、北・東エリアは10月~翌1月が雨季となります。中でも11~12月は北東モンスーンの本番で各地でまとまった雨が降り、遺跡周辺の地面もぬかるみやすくなります。

ゆき

蚊などの虫も雨季には増えるため、11~12月はできれば北中部の遺跡巡りは避けたほうが無難でしょう。また東海岸のビーチもこの時期は海が荒れてクローズするリゾートが多いです。

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北部のジャフナ方面も11~12月は降水量が多いですが、ジャフナに関して言えば雨季の期間は比較的短めで、1月に入ると早くも天候が回復し始めます

とはいえ北中部の遺跡エリアに関しては、乾季の夏場は気温が非常に高い点に注意しましょう。たとえばシギリヤやポロンナルワでは、4~8月にかけて気温が35℃近くまで上がる日もあります。

遺跡の石段を登るような観光(シギリヤロックの頂上など)は、夏場は朝夕の涼しい時間帯に行うのがおすすめです。日中の観光は熱中症リスクがあるため、こまめに水分補給しつつ屋内施設で休憩を入れるなど工夫してください。

👉 ポイント: 東海岸や北中部をメインに旅するなら日本の夏(7~9月)が狙い目です。ただしプランによっては、敢えて冬の乾季(1~3月)に訪れる選択肢もあります。というのも1~2月頃の北中部は雨季明け直後ですが雨量がぐっと減り、観光に支障のない程度の小雨がたまに降るくらいになるからです。実際、年始~2月は全土的に比較的安定した天気の日が多く、北中部遺跡群も周遊可能です。「南西部の乾季(冬)+北中部もちょっと観光」という欲張りルートも不可能ではありません。この場合、遺跡観光中ににわか雨が降ることもありますが、雨宿りは寺院や博物館見学でやり過ごすなど工夫すれば十分観光できますよ。

中央高原(山岳地帯)エリアのベストシーズン

中央高原

対象エリア: キャンディ、ヌワラエリヤ、エラ、ハプタレ、ホートンプレインズ国立公園など、内陸の標高が高い地域。

中央高原エリアはスリランカの避暑地とも言われ、年間平均気温は15~20℃前後と涼しい気候です。

特に紅茶の名産地ヌワラエリヤは「一年中が日本の春のような気候」と表現されるほどで、真夏でも昼間は25℃に届かず朝晩は10℃台まで冷え込みます。避暑には最適ですが、降水量は年間を通して多めで、「ここは乾季!」と断言できるほどのカラッとした時期が短いのが特徴です。

ヌワラエリヤの風景

強いて言えば、1月~3月頃が比較的雨が少なく天気が安定する傾向にあります。実際、ヌワラエリヤでは1~2月が紅茶の「クオリティーシーズン」と呼ばれ、その年で最も良質な茶葉が収穫される時期です。

ゆき

空気が乾いて冷え込む時期ほど茶葉の香りが良くなるためで、紅茶好きにはたまらない季節と言えるでしょう。観光面でも1~3月は晴れ間が多く、高原の雄大な景色や茶畑の新緑を楽しむにはベストシーズンです。

Dilshan

標高2,000m近いホートンプレインズ国立公園の早朝ハイキングも、乾季である1~3月は澄んだ空気の中で絶景を望めます。

一方、5~7月と10~11月は中央高原では雨が多く、霧が発生しやすくなります。特に5~6月は南西モンスーンの影響で連日のように雨が降り、トレッキングコースはぬかるみ、滝も水量が増して近づけないことがあります。

またちょうど10月頃にも季節の変わり目で豪雨に見舞われることがあり、世界遺産「中央高地の森群」(ホートンプレインズ等)へのアクセス路が一時閉鎖されるケースもあります。

ただし7~9月については、高原は雨季のさなかではあるものの、南西部ほど雨は激しくなく観光自体は可能です。キャンディ周辺は断続的に小雨が降る程度の日も多いので、レインジャケット持参で散策すれば問題ないでしょう。

👉 ポイント: 高原地帯は乾季でも朝晩は10℃以下に冷え込む日があります。乾季に行く場合でもウインドブレーカーや薄手のフリースなど防寒着をお忘れなく(昼との寒暖差が大きいので体調管理も大切です)。雨季に当たる時期に訪れる場合は、雄大な景色が霧で見えにくい可能性がありますが、その代わり雨に濡れた茶畑のしっとりした風景雨季ならではの豊かな緑を楽しむこともできます。またキャンディでは例年8月にペラヘラ祭(仏歯祭)というスリランカ最大級のお祭りが開催され、高原エリアが一年で最も賑わうシーズンとなります。ペラヘラ祭期間(7月~8月)はあいにく雨季に重なりますが、世界中から観光客が集まる一大イベントなので興味のある方はあえてこの時期に訪れるのもアリでしょう(要雨具対策)。

地域別ベストシーズン早見表

上記の内容を踏まえ、地域ごとの乾季・雨季をまとめた早見表を作成しました。ご旅行時期を検討する際の参考にしてください。

地域・主な観光エリア乾季(観光ベストシーズン)雨季(注意が必要な時期)
西海岸・南海岸(南西部)
例:コロンボ、ゴール、ベントタ、ミリッサ
12月~3月頃乾季で晴天が多く海も穏やか。ビーチリゾート最適シーズン。5~6月、10~11月南西モンスーンの影響で雨量が多い。スコール頻発、海は荒れ気味。
東海岸・北部(北・東部)
例:トリンコマリー、パッシクダ、ジャフナ
5月~9月頃乾季で快晴の日が続く。海の透明度◎でマリンスポーツ向き。11月~翌1月北東モンスーンにより雨が多い。特に11~12月は豪雨に注意。
文化三角地帯(北中部)
例:シギリヤ、ポロンナルワ、ダンブッラ
6月~8月頃乾季で遺跡観光に最適。7~8月は象の大集合も見頃。10月~12月雨季で遺跡周辺がぬかるみやすい。虫も増えるので避けるのが無難。
中央高原(山岳部)
例:キャンディ、ヌワラエリヤ、エラ
1月~3月頃比較的晴天が多く涼しい気候。景色もクリアに見える。5~7月、10~11月長めの雨季。霧や豪雨の日が多く、ハイキングは要注意。

※上記は目安です。年によってモンスーンの時期や強さは変動します。また7~8月は南西部が雨季に当たりますが雨量が落ち着く年もあり、逆に3~4月など乾季端境期にスコールが増えることもあります。最新の天気予報や現地情報も参考にしてくださいね。

Dilshan

このように、スリランカは「行き先さえ選べば年中どこかがベストシーズン」というユニークな国です。

南国リゾート=日本の冬がシーズンと思われがちですが、それは南西海岸に限った話。日本の夏でも、島の反対側(東海岸や北部)なら最高の旅が待っているのです。続いて、旅の目的別に見た最適シーズンについても詳しくチェックしていきましょう!

旅行の目的別:ベストシーズン早わかり

スリランカ旅行と言っても、何を重視するかでベストな時期は変わります。ここからは人気の旅行テーマごとに、最適な季節や注意点を紹介します。「やりたいこと優先」で時期を選ぶヒントにしてください。

世界遺産巡りのベストシーズン

スリランカには8つのユネスコ世界遺産があり、古代王朝の遺跡や神秘的な仏教遺跡群を巡る旅も人気です。

スリランカの世界遺産

世界遺産スポットは島内に点在していますが、大きく北中部エリアと南西部エリアに集中しています。そのため、一度の旅で複数の世界遺産を周遊する場合、12~3月または6~8月あたりに日程を組むと各地を巡りやすいでしょう。

北中部の古都・遺跡群(アヌラーダプラ、ポロンナルワ、シーギリヤなど):

上述のように乾季にあたる6~9月がおすすめです。雨が少なく遺跡観光しやすいだけでなく、特に7~8月はミンネリヤ国立公園でアジアゾウ100頭超が集まる壮観なイベント「エレファント・ギャザリング」が発生する時期でもあり、遺跡観光とセットで楽しめます。逆に11~12月は雨季の真っ只中で、遺跡が湿って滑りやすかったり蚊が多かったりするので避けるのが無難です。ただし北中部も1~3月は雨がぐっと減るため、冬の時期でも大崩れはしません。年始~2月なら小雨程度で回れる可能性も高いです。

南西部の世界遺産(ゴール旧市街、キャンディの仏歯寺など):

11月~3月が乾季でベストです。とくにゴールなど海沿いは12~3月が快適に散策できます。キャンディの仏歯寺も1~3月は比較的雨が少なく参拝日和。ただしキャンディは例年8月にペラヘラ祭が行われ、この時期は多少雨でも街全体がお祭りムードで盛り上がります。雨季でもペラヘラ期間(7月下旬~8月)は観光客が非常に多い点は念頭に置きましょう。

以上をまとめると、スリランカの世界遺産巡り全般では11月~3月がベストシーズンと言えます。

ただしこれは南西部の乾季に合わせた場合の話で、北中部の遺跡は夏~初秋(6~9月)に真価を発揮するのも事実です。実際、7~8月に遺跡巡り→その後東海岸ビーチで締めくくるなんてルートも大いにアリです。

ゆき

要は旅の優先順位次第ですね。「どうしても両エリアともベストで楽しみたい!」という場合は、いっそ旅程を2回に分けて乾季の異なる時期に再訪するのもスリランカの楽しみ方ですよ。

シギリヤロック観光のベストシーズン

スリランカを代表する世界遺産「シギリヤロック(獅子岩)」は、一枚岩の頂上に古代宮殿遺構が残る大人気スポットです。スリランカ シギリヤロック ベストシーズンで検索する方も多いように、訪問時期はぜひ押さえておきたいポイント。

シーギリヤロック
シーギリヤロック
Dilshan

結論から言うと、シギリヤロックがある北中部の乾燥地域では6~8月が乾季にあたりベストシーズンです。

ゆき

雨が少なく岩登りもしやすい時期で、特に朝夕は涼しく快適に観光できます。また前述の通り、7~8月は近郊の国立公園でゾウの群れを観察できるチャンスもあり、一石二鳥の季節です。

一方、11~12月の雨季はシギリヤ周辺も大雨が降りやすく、岩登り中にスコールに遭うことも。足元も滑りやすくなるため、11~12月の訪問は避けるのが無難でしょう。

ただし年明けの1~2月であれば雨季明けかけで、雨も弱まり観光可能な日が多くなります。実際、シギリヤは1月や2月でも観光客が多く訪れる人気シーズンです。

気温的にも1~2月は猛暑期前で比較的過ごしやすいため、「涼しさ優先なら冬、晴天率優先なら夏」と覚えておくと良いでしょう。

ベストな時間帯: シギリヤロックは日中は日差しを遮るものがなく非常に暑くなります。乾季の夏場なら朝8時までに登り始めるのがおすすめです。逆に夕方は16時頃までに入場しないと閉門してしまうので注意してください(夕方も涼しくて登りやすいですが、日没時間に注意)。冬場でも日中は暑いので、やはり午前中か夕方近くの涼しい時間帯に登るのがベターです。

アーユルヴェーダに最適な季節

スリランカは本場のアーユルヴェーダ施術が受けられる癒やしの旅先としても知られています。

アーユルヴェーダのシロダーラ
ゆき

実は伝統的なアーユルヴェーダの世界では「雨季」が施術に向いていると言われているのをご存知でしょうか?

Dilshan

雨がしとしと降る環境は心身を静めリラックス効果が高まる上、湿度が高いことで発汗デトックスの効果も高まるとされています。そのため多くのアーユルヴェーダ施設では雨季限定の特別プログラムを用意していたりします。

また雨季は観光オフシーズンに当たるため、宿泊費や施術料金が乾季より安めに設定されている施設も多く、費用面でもお得です。

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具体的には、南西部(コロンボやGalle周辺)にあるアーユルヴェーダリゾートの場合、5~6月や10~11月の雨季にプロモーション料金を出すことがよくあります。

日本人スタッフの現地ブログなどでも「雨季は安いから狙い目」と紹介されているほどです。じっくり長期滞在して本格的に心身を整えたいなら、思い切って雨季(オフシーズン)を狙うのがおすすめです。

一方、「観光もアーユルヴェーダも両方楽しみたい!」という場合は、やはり乾季の過ごしやすい時期に行くのが無難でしょう。

晴れた日に観光を楽しみつつ、夕方のスコール時間帯を見計らってスパで施術を受ける…というプランでも十分リフレッシュできます。乾季は各地で祭典も多くイベントも楽しめますしね。

注意点: 施術当日は大量のオイルを使う関係で体力を消耗しやすいです。雨季・乾季どちらにせよ、アーユルヴェーダを受ける日は無理な観光スケジュールを入れずゆったり過ごすのが成功のコツです。リゾートにこもって読書やヨガをしながら心身を休める時間も大切にしてください。

サファリ(野生動物観察)のベストシーズン

スリランカはアジアゾウやヒョウ、クジラに至るまで多様な野生生物の宝庫です。

サファリ目的で訪れる旅行者も増えており、特にお子様連れファミリーには大人気のアクティビティです。サファリのベストシーズンもやはり各エリアの乾季に合わせるのが基本になります。

スリランカのサファリ

南部ヤーラ国立公園(ヒョウで有名): ヤーラは南東部に位置し、12~3月および5~6月が比較的雨が少ないです。特にヒョウ狙いなら乾燥する冬~初夏が適しています。ただしヤーラは毎年9月前後に1か月ほど閉園期間を設けます(動物の繁殖期の静養のため)。旅行前に公式情報で休園時期を確認しましょう。なおヒョウは暑い日中はなかなか姿を見せず、涼しい明け方や夕方に活発になる習性があります。そのため早朝または夕方のサファリツアーに参加すると遭遇率アップです。

北中部ミンネリヤ&カウドゥッラ国立公園(象の大集合): シギリヤ近郊にあるこれら公園では、毎年7~9月にかけて湖の周りに100頭超の野生ゾウが集まる壮観な光景が見られます。これは乾季終盤で水源が限られる時期に起こる現象で、観光ベストシーズンはまさに7~9月です。逆に雨季に入る10月以降は象たちが森へ散らばり、このイベントは見られなくなります。ゾウ目的なら乾季後半を狙いましょう。

南部ウダワラウェ国立公園(通年ゾウに会える): ウダワラウェは年間を通してゾウ遭遇率が高いことで知られます。特に雨が少ない12~3月と5~8月が動物観察しやすいです。アクセスが良い分、雨季でも運が良ければ象は見られますが、豪雨時は道路が泥濘んでジープが入れない区域もあります。

北西部ウィルパットゥ国立公園(広大な原生林): スリランカ最大の公園で、ヒョウやナマケグマの生息でも有名です。2月~6月が乾季でベストとされ、7~8月もまだチャンスがあります。逆に10~12月は降雨が多く避けた方が無難です。

海洋生物(ホエール&ドルフィンウォッチング): サファリと言えば陸上動物を思い浮かべがちですが、スリランカではクジラ・イルカの海洋サファリも盛んです。南部ミリッサ発のホエールウォッチングは12~4月がシーズンで、シロナガスクジラやマッコウクジラに高確率で出会えます。一方、東部トリンコマリー発は5~8月がシーズンで、こちらもブルーホエールを見るチャンスがあります。西部カルピティヤでは11~4月に数百頭規模のイルカの群れが観察できます。いずれも海が穏やかな乾季がシーズンという点は共通しています。

まとめると、サファリで狙うべきタイミングは各エリアの乾季ということになります。南部ヤーラなら冬~春先または初夏、北中部なら夏~初秋が良いでしょう。「この動物が見たい!」と特定のターゲットがある場合、その生態に合った時期を事前にリサーチしておくとベターです。例えば前述のヒョウのように活動時間帯の考慮も重要です。

👉 豆知識: スリランカの主要サファリ公園(ヤーラなど)では、環境保護のため年に1か月程度のクローズ期間を設けることがあります。計画の際は最新情報をチェックしておきましょう。

ビーチリゾートのベストシーズン

青い海と白い砂浜を求めてスリランカに行く方も多いでしょう。

ゆき

ビーチリゾートのベストシーズンはとても分かりやすく、行きたいビーチが島のどちら側にあるかで決まります。基本原則は、「西・南海岸のビーチは冬(12~3月頃)」、「東海岸のビーチは夏(5~9月頃)」です。

西海岸・南海岸のビーチ(例:ネゴンボ、ベントタ、ウナワトゥナ、ミリッサ、ヒッカドゥワ、タンガッラなど):12月~3月が乾季で海も穏やか、泳ぐのに最適です。シュノーケリングスポットも透明度が上がり、ミリッサではホエールウォッチング、ベントタではマリンスポーツが盛況になります。逆に5~9月は雨季で海況が悪くなるため、多くのリゾートがオフシーズン体制に入ります。モンスーンの強い時期は遊泳禁止となるビーチもありますので注意しましょう。

東海岸のビーチ(例:ニラヴェリ、パッシクダ、アルガンベイ、ウッパヴェリなど):5月~9月が乾季でベストシーズンです。特に6~8月は晴天率が高く、遠浅で有名なパッシクダなどは鏡のような凪いだ海を満喫できます。サーフポイントのアルガンベイもこの時期が波が良く、多くのサーファーで賑わいます。反対に11~2月は北東モンスーンの影響で海が荒れ、東海岸のホテルやレストランもクローズする所が増えます。極端な例ですが、リゾート地のウッパヴェリなどでは雨季にはお店がほとんど開いていないこともあります。

Dilshan

どちらの海岸も楽しみたい!という場合は、旅程を工夫することで可能です。

ゆき

例えば7~8月渡航の場合、まず北東部(トリンコマリー方面)のビーチで遊び、後半は南西部(ゴール周辺など)で街歩きや観光中心に切り替える…といったプランがあります。

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また年末年始~1月に渡航の場合は、その逆で南西部ビーチを満喫しつつ、途中で東部のカルピティヤに寄ってイルカウォッチングをする…なんて組み合わせもできます(カルピティヤは西部ですが11~4月がシーズンなので冬の旅程に組み込みやすいです)。

移動距離と優先順位を考慮して、自分だけのベストプランを作ってみてください。

👉 豆知識: スリランカのホテルでは欧米人バカンスに合わせて7~8月と12月後半~1月が繁忙期となる傾向があります。ビーチリゾートも例外ではなく、特に人気のリゾートは8月や年末は満室になることも。夏の東海岸リゾートや冬の南西岸リゾートに行く際は、早めの予約を心がけましょう。逆に5~6月、10~11月の閑散期は直前でも安く良い宿が取れるチャンスです。

紅茶の本場巡り(茶畑観光)のベストシーズン

世界有数の紅茶産地として名高いスリランカ。高原地帯には絨毯のように広がる紅茶畑(ティープランテーション)があり、工場見学やティーテイスティングも人気です。紅茶の本場巡りをするなら、中央高原の気候を頭に入れておきましょう。

観光のしやすさで言えば、前述した通り1月~3月頃が最も天気が安定しています。

雨が少なく遠くまで見渡せるため、ヌワラエリヤやエラの絶景茶畑をバックに写真を撮るならこの時期がベスト。またちょうど1~2月は紅茶の品質も一年で最も良いシーズンに当たり、高原の空気に香ばしいお茶の香りが漂うような体験ができます。

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「セイロンティーのシャンパン」と称される最高級のヌワラエリヤ紅茶は1~2月に摘まれますので、ティーファクトリーで淹れたてを味わうならこのタイミングです。

4月になるとスリランカ全土が暑期に入り、高原も昼間はやや蒸し暑くなります。

ただ4月中旬にはシンハラ・タミル新年(アルトゥナ・アウルドゥ)という大祭があり、ヌワラエリヤでは毎年花祭り(フラワーフェスティバル)が開催されます。この時期は国内からの観光客も増えホテルが混み合いますが、華やかなイベントを見られるチャンスでもあります。

ヌワラエリヤのフラワーフェスティバル

雨季の5~6月や10~11月は高原の景色が霧に包まれがちで、せっかくの茶畑ビューが真っ白…なんてことも。ただ、その分雨に濡れた緑は一層鮮やかで、しっとりした雰囲気の中ゆっくりティータイムを楽しむのも乙なものです。

雨の日は無理にハイキングをせず、プランテーション併設のティールームで贅沢に何杯も紅茶を飲み比べして過ごすのも贅沢でしょう。

紅茶の故郷を満喫するなら乾季の冬(1~3月)がおすすめですが、新茶シーズンやお祭りに合わせて4月に訪れるのも面白い選択肢です。雨季は景色こそ隠れますが、その分観光客も少なく静かな時間が流れます。どの季節でも香り高い紅茶はあなたを歓迎してくれるはずですよ。

まとめ

最後に、本記事のポイントを箇条書きで総括します。スリランカ旅行の時期選びに迷ったら、ぜひ参考にしてください。

  • スリランカは地域によって乾季・雨季が異なる。南西部は11~3月が乾季、北・東部は5~9月が乾季になる。行きたいエリアの気候に合わせて渡航時期を選ぼう。
  • 一年中「どこかがベストシーズン」なので安心。例えば冬の乾季に南西部ビーチを楽しみ、夏の乾季に東海岸ビーチを楽しむように、季節に応じて訪問先を変えれば 年間いつでも快適な旅が可能
  • 世界遺産巡りや文化観光は冬季が概ね良好。南西部・中央高原の世界遺産(ゴール旧市街や仏歯寺など)は12~3月がベスト。北中部の遺跡群(シギリヤ等)は6~8月が乾季だが、1~2月でも大きな問題なく観光できる。
  • ビーチ・サファリ・アクティビティは乾季を狙う。南西部ビーチやホエールウォッチングは12~3月、東部ビーチやイルカ・クジラウォッチングは5~8月が最適。野生動物サファリも各エリアの乾季に合わせると良い結果に。
  • 雨季のデメリットと活用法を知ろう。雨季は観光客が減り料金が下がるメリットがある。多少の雨ならば 美術館やスパで過ごす など工夫して楽しめる。特にアーユルヴェーダは雨季が実は狙い目で、静かな環境とお得な価格で充実した癒やし時間を過ごせる。

スリランカは「いつ行っても何かしら楽しめる」懐の深い旅行先です。ぜひご自身の希望に合ったベストシーズンを見極めて、極上のスリランカ旅を満喫してくださいね。準備万端で出発すれば、あとは南国スリランカがおおらかな笑顔で迎えてくれることでしょう。楽しい旅になりますように!

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