スリランカは古来よりアーユルヴェーダの本場として知られ、近年はウェルネスツーリズムの注目も集めています。
南国リゾートの非日常空間で、伝統医療アーユルヴェーダの奥深い癒しを体験できるのは大きな魅力ですよね。とはいえ、単なるマッサージ程度の体験では本来の効果を実感できません。

医師の問診のもと数日間かけて施術を行うことで、心身のデトックスや体質改善といった真の効果が得られるのです。



本記事では、日本人旅行者におすすめのスリランカのアーユルヴェーダホテルをエリア別に厳選してご紹介します。
世界遺産観光と本格アーユルヴェーダの両方を叶えたい欲張り派も、到着日の空港近くでお手軽に体験したい人も、それぞれにピッタリのリゾートが見つかるはずです。
それぞれのホテルの特徴(価格帯・リゾート感・本格度・立地)も比較しやすいよう表にまとめましたので、ぜひ旅先選びの参考にしてください。
シーギリヤ・ダンブッラ地域のおすすめアーユルヴェーダホテル
スリランカ中央文化三角地帯と呼ばれるシーギリヤやダンブッラ周辺は、世界遺産が集まる観光エリアです。


その一方で喧騒から離れた自然も豊かで、観光と養生の両方を楽しめるアーユルヴェーダリゾートが点在します。ここでは特に評判の高い高級リゾートと、中級向けリトリート施設の2つを紹介します。
アーユギリ・アーユルヴェーダ・ウェルネス・リゾート(シギリヤ)




価格帯 | 高級(1泊約3万円〜7万円)※2名1室時 |
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リゾート感 | 全22棟ヴィラは全てプライベートプール付。静寂な密林の中の隠れ家 |
アーユルヴェーダの本格度 | 医師常駐。全食事込みオールインクルーシブで充実プログラム提供 |
観光アクセス | シギリヤ岩石堡15分、ダンブッラ石窟寺院25分 |
2024年6月、シーギリヤ近郊にオープンした最新の高級アーユルヴェーダリゾートです。



22棟のみのヴィラは全てプライベートプール付きで、ジャングルに溶け込む隠れ家のような贅沢空間となっています。



敷地内は豊かな緑に囲まれ静寂そのもの。客室にはリビングや広いバスルームまで完備され、長期滞在でも快適に過ごせるでしょう。まさに「ラグジュアリーなウェルネスリゾート」の名にふさわしい佇まいです。
もちろんアーユルヴェーダ施設としての充実度も折り紙付き。本場スリランカの伝統医が常駐し、到着時に行う問診カウンセリングに基づいて個別の治療プランを作成してくれます。
全プランに食事やハーブ薬まで含むオールインクルーシブ制で、例えば5日間の入門パッケージではオイルマッサージ等の施術15回とヨガセッション8回がセットになっています。



もちろん、1泊2日でもアーユルヴェーダを体験することは可能ですよ!


専任スタッフによる丁寧なケアのもと、心身をゆっくり整えながら本格デトックスを体験できるでしょう。シギリヤロックまでは車で15分、ダンブッラの石窟寺院も25分と観光拠点としての利便性も抜群です。
アムナ・アーユルヴェーダ・リトリート(ダンブッラ)
価格帯 | 中級(1泊約2〜3万円) |
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リゾート感 | 素朴で自然味あふれる環境。全室ウォシュレット完備で清潔感◎ |
アーユルヴェーダの本格度 | ドクター問診+毎日2.5時間以上の施術。ヨガ瞑想クラスも毎日開催 |
観光アクセス | ダンブッラ石窟寺院やシーギリヤロックまで車で30分圏内 |
ダンブッラ郊外のカンダラマ湖近くに佇む中規模リトリート施設です。



コテージ12棟とツリーハウス3棟のみという広大な敷地にゲスト数はわずかで、聞こえてくるのは風にそよぐ木々と鳥のさえずりだけという癒しの環境が魅力です。都会の喧騒を離れて心身を休めるのにうってつけの雰囲気です。
シンプルながら清潔感のある内装で、ハネムーンにも人気のロマンチックなツリーハウスも用意されています。
こちらも滞在型の本格アーユルヴェーダ体験が可能です。到着時と終了時にアーユルヴェーダドクターの問診を受け、一人ひとりに合った上質な治療プランが提供されます。



アーユルヴェーダプランの予約はHPから予約することができます!
基本プログラムには毎日約2.5時間に及ぶ複数のトリートメントと、毎朝夕のヨガや瞑想クラスが含まれており、敷地内のオーガニック菜園で採れた新鮮野菜によるヘルシー料理も評判です。
まるで田舎の親戚の家に滞在しているかのようなのんびりした空気の中で、心も身体もリフレッシュできるでしょう。シーギリヤやダンブッラの観光地にも程近く、治療の合間に短時間で遺跡巡りを楽しむこともできます。
ネゴンボ・コロンボ周辺のおすすめアーユルヴェーダホテル
スリランカ到着日の滞在や、観光の合間に気軽にアーユルヴェーダを楽しみたいなら、空港や首都コロンボに近い西海岸エリアのホテルがおすすめです。



空港から車で30分程度のネゴンボには、短期滞在者にも人気の施設があります。



一方、コロンボ市街から南下した沿岸にも老舗のアーユルヴェーダリゾートが点在し、ビーチリゾート気分を味わいながら治療に専念できます。
ここでは、空港至近の定番人気ホテルと、コロンボ近郊の老舗リゾートをご紹介します。
ジェットウィング・アーユルヴェーダ・パビリオンズ(ネゴンボ)




価格帯 | 中〜高級(1泊約2.5万〜3万円) |
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リゾート感 | 全12棟ヴィラのブティックリゾート。プライベート空間で静かに過ごせる室ウォシュレット完備で清潔感◎ |
アーユルヴェーダの本格度 | 名医による本格診察と施術。食事もドーシャ(体質)別のオーガニック料理 |
観光アクセス | 空港から車で約30分。ネゴンボ市街にも近く観光や買物にも便利 |
スリランカでアーユルヴェーダといえば必ず名前が挙がる有名ホテルです。空港から車でわずか20〜30分とアクセス抜群のネゴンボに位置し、到着後すぐに施術を始めたい旅行者に最適です。



全12室が独立ヴィラ仕様のプライベート感あふれる造りで、中庭の向こうにレストランやアーユルヴェーダセンターがあり敷地内で全て完結します。
ネゴンボの賑やかな街歩きも楽しめる立地ながら、ホテル内は落ち着いた雰囲気でカップルの滞在にも人気です。
雑誌やテレビで幾度も紹介されてきた通り、質の高いアーユルヴェーダ体験ができることで知られています。



著名な専門医が在籍しており、日本の旅行ガイド『aruco(アルコ)』では「ドクターCTスキャン」の異名で紹介されたほど診断が的確と評判です。
問診に基づき最適な施術と食事メニューを提供してくれるので、短い滞在でも効果を実感しやすいでしょう。ヴィラの隣には無農薬野菜の自家農園があり、採れたて食材を使ったアーユルヴェーダ料理も楽しみの一つです。
1泊から施術可能で、時間のない旅行者でも本格ケアを体験できる懐の深さが嬉しいポイントです。
シダレパ・アーユルヴェーダ・ヘルスリゾート(ワドゥワ)




価格帯 | 中級(1泊約1.8万〜2.2万円) |
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リゾート感 | 熱帯ガーデンと大型プールを有するビーチリゾート。ヴィラ客室はバラエティ豊か |
アーユルヴェーダの本格度 | 女性医師が常駐し問診◎。 伝統薬メーカー直営で信頼感あり、専門プログラムも充実 |
観光アクセス | コロンボ空港から約2時間、最寄り都市コロンボから南へ約1時間 |
コロンボの南約30km、ワドゥワ地区のビーチフロントに広がる老舗リゾートです。緑豊かなガーデンと大きな屋外プールを備えた開放的な造りで、南国の休日を満喫しながらじっくり体を整えたい人に向いています。



運営母体はスリランカの伝統医薬品メーカー「Siddhalepa(シダレパ)」で、ホテル内でも自社製ハーブ製品が手に入ります。



ヴィラ風の客室は形状も様々でユニークなデザインが多く、特にオーシャンビュー・バンガローの贅沢なバスルームは利用者から絶賛されています。
経験豊富な女性アーユルヴェーダ医師がチームを率いており、生活習慣の悩みまで気軽に相談できるきめ細かな問診が好評です。
基本の滞在プログラムに加えて、希望者にはアンチエイジングやストレスケアなど目的別の特別メニューも組んでもらえる柔軟さがあります。
毎朝のヨガクラスやヘルシーブッフェ形式の食事など、心身をトータルにケアする体制が整っています。空港からは車で約2時間と距離はありますが、そのぶん周囲は静かで治療に専念しやすい環境と言えるでしょう。
南部ビーチリゾート地域のおすすめアーユルヴェーダホテル
スリランカ南西〜南部の海岸エリアには、本格アーユルヴェーダとビーチリゾートの魅力を兼ね備えたホテルが多く存在します。



青い海を眺め潮風に吹かれながら心身を癒せるとあって、欧米からの長期滞在者にも人気の地域です。
老舗リゾートが集中するベルワラ〜ベントータ周辺と、より自然豊かな南部ウェリガマ以東では、それぞれ少し趣の異なる滞在が楽しめます。ここでは代表的な高級リゾートと老舗専門リゾートの2つを紹介します。
ヘリタンス・アーユルヴェーダ・マハゲダラ(ベルワラ)




価格帯 | 高級(1泊約2.5万〜3万円) |
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リゾート感 | バワ建築の白亜の邸宅風ホテル。 敷地内にプールやビーチも備わる開放的なリゾート |
アーユルヴェーダの本格度 | 長期滞在前提で本格施術提供。医師の許可なくシロダーラ不可などストイック |
観光アクセス | コロンボ空港から車で約2.5時間。周辺はベルワラのビーチ以外観光少なめ |
インド洋に面したベルワラのビーチ沿いに位置する高級アーユルヴェーダリゾートです。
かつてスリランカを代表する建築家ジェフリー・バワが設計したホテルを改装しており、美しい白亜のコロニアル建築を眺めながら贅沢な癒しの時間を過ごせます。
広大な敷地には黄金色のビーチが隣接し、海からの風が吹き抜ける開放的な環境です。客室やスパ施設の豪華さもトップクラスで、特に施術ルームの充実ぶりには定評があります。



治療プログラムは非常に本格志向で、最低滞在日数が4泊以上と定められており短期の体験目的では受け入れていません。



6泊以上しないと人気のシロダーラ(額へのオイル垂滴)などディープな施術は行わないという徹底ぶりで、パンチャカルマ(浄化療法)を希望する場合は長めの宿泊が推奨されます。
知識豊富なベテランドクターによる診断のもと、全食アーユルヴェーダ食の徹底や毎朝のヨガなど、心身を丸ごとリセットする体験ができるでしょう。「本気で体質改善したい」と考えるリピーターからの支持が厚いのも頷けます。
バーベリン・アーユルヴェーダ・リゾート(ウェリガマ)




価格帯 | 中級(1泊約1.5万〜2.5万円)※6泊以上から受付 |
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リゾート感 | 素朴で家庭的。ビーチ沿いだが客室にTV無し、Wi-Fiも共用部のみと徹底したデジタルデトックス型 |
アーユルヴェーダの本格度 | 50年超の実績。問診後に浄化・鎮静の古典療法を徹底実施。通訳サポートあり |
観光アクセス | コロンボ空港から車で約3時間。滞在者向けにゴールなど周辺観光ツアーを随時開催 |
スリランカにおけるアーユルヴェーダリゾートの草分け的存在として知られる老舗専門ホテルです。
1968年創業のバーベリンリーフ(ベルワラ)を皮切りに、2003年には南部ウェリガマに本格施設「バーベリンビーチ」がオープンしました。



以来50年以上にわたり国内外のゲストを迎えてきた実績が信頼の証と言えるでしょう。ウェリガマの広大な敷地はヤシの木に囲まれたジャングルがそのまま残され、目の前にはプライベート感のあるビーチが広がります。



高級ホテルのような派手さこそありませんが、そのぶん自然との一体感が心地よい素朴な空間です。
提供されるアーユルヴェーダはまさに「王道」です。チェックイン後すぐに行われる医師の問診でドーシャ診断を受け、発汗療法や薬草オイルマッサージ、ハーバルバス、浣腸療法に至るまで、浄化と調整を目的とした多彩なトリートメントが連日施されます。
伝統医療を重視するため贅沢な個室スパではなく昔ながらの施術室で行われ、複数の療法士による力強いオイルマッサージや、体質に合わせた漢方薬の服用指導など、その徹底ぶりに最初は戸惑うほどです。
しかし日を追うごとに身体が軽くなる実感が湧き、最終日にはその効果に驚かされるでしょう。全参加者に6泊以上の滞在が求められるのも、本格的な浄化療法の効果を最大化するためのこだわりです。
食事は医師監修のもとスリランカ料理のビュッフェが提供され、曜日によっては各ドーシャ別メニューのコース料理もあって飽きません。
また滞在中はグループでの観光ツアーが定期的に企画されており、希望者はガル(ゴール)要塞など近郊の名所見学に無料で参加することもできます。
おすすめアーユルヴェーダホテル比較一覧表
最後に、本記事で紹介したアーユルヴェーダホテル6軒をまとめた一覧表を掲載します。
それぞれの所在地と特徴を簡潔に整理しましたので、目的に合った滞在先選びの比較材料としてご活用ください。
ホテル名 | 特徴 |
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アーユギリ・アーユルヴェーダ・ウェルネス・リゾート シギリヤ(中央部) | 2024年開業の隠れ家5つ星リゾート。全室プール付ヴィラで贅沢にデトックス |
アムナ・アーユルヴェーダ・リトリート ダンブッラ(中央部) | 自然に囲まれた中規模施設。1日2.5時間の施術とヨガ瞑想で心身リセット |
ジェットウィング・アーユルヴェーダ・パビリオンズ ネゴンボ(西海岸) | 空港至近&1泊〜OK。名医在籍で短期でも本格ケア可能な人気ヴィラホテル |
シダレパ・アーユルヴェーダ・ヘルスリゾート ワドゥワ(西海岸) | 老舗製薬会社直営。女性医師による丁寧な問診と海辺のリゾート感で初心者も安心 |
ヘリタンス・アーユルヴェーダ・マハゲダラ ベルワラ(南西海岸) | バワ建築の格式ある高級リゾート。長期滞在で本格パンチャカルマを実践 |
バーベリン・アーユルヴェーダ・リゾート ウェリガマ(南海岸) | アーユルヴェーダ専門の草分け的存在。6泊以上で伝統療法を徹底的に体験 |
基本的には1週間程度の長期滞在が前提となります。ただ、短期滞在でもアーユルヴェーダを体験することも可能なホテルもあります。



短期間で体験したい人にはアーユギリ・アーユルヴェーダ・ウェルネス・リゾートやジェットウィング・アーユルヴェーダ・パビリオンズが選択肢になりますね!
まとめ:スリランカのアーユルヴェーダ体験で心も体も蘇る
今回のポイントをまとめると以下となります。
- スリランカには医師常駐の本格アーユルヴェーダホテルが多数あり、数日〜数週間の滞在でパンチャカルマなど本場のデトックスが体験できます。
- 世界遺産観光地近郊のリゾートでは、観光の合間に施術を受けるプランも可能で、旅と癒しの両立ができるのが魅力です。
- 空港に近いホテルなら到着日からすぐ施術開始でき、短い休みでも効率よくアーユルヴェーダを取り入れられます。
- 老舗アーユルヴェーダ施設では6泊以上の長期滞在が推奨され、連日多彩な伝統療法を受けることで体質改善や深いリラクゼーション効果が期待できます。
- ご紹介したホテルはどこも日本から予約可能で、英語が苦手な方には日本語対応や通訳サービスがある施設もあります。ぜひ自分に合ったリゾートを選んで、心身を癒す特別なスリランカ旅を体験してください。
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